
反り腰とはどんな状態?
反り腰とは、言葉の通り、腰が反った状態をいいます。
24個の背骨のS字カーブのうち、腰椎の前弯(腰の反り)が強くなる状態です。
反り腰に限らず、腰椎は以下のように骨盤の傾きとのつながりがあります。
・骨盤が前方に傾くことで腰椎の前弯が強くなる
・骨盤が後方に傾くことで腰椎の前弯が弱くなる
反り腰は、腰椎だけの問題ではありません。骨盤や下肢などの影響も受けた結果として考えていく必要があるのです。
次に反り腰になる原因を見ていきましょう。
筋肉のバランスの崩れ
反り腰は、基本的に腰の反りを強くする筋肉が過剰に働くことで起こります。
しかし、反対にお腹の筋肉が弱くなってしまうことでも反り腰になります。なぜなら、お腹の筋肉が弱くなってしまった結果、相対的に腰の反りが強くなってしまうからです。
つまり、腰部と腹部の筋肉のバランスが相互に崩れることで反り腰になってしまいます。
また、変形性股関節症のように股関節の安定性を高める、または股関節前面の筋肉が硬くなることで、もしくは骨盤が前方に傾いて、それに伴い腰の反りが強くなることも原因として挙げられます。
体重の増加
妊娠や急激な体重増加により、お腹が出た体型に変化してしまいます。お腹が大きくなると、その分だけ重くなってしまい、立っている姿勢で身体が前方に傾いてしまいます。お腹の重みを支えて前方に傾いた姿勢を正すために、腰を反らせた姿勢になり、結果的に反り腰になってしまいます。
ヒールの高い靴の使用
女性は、ヒールの高い靴を履くことが反り腰の原因となります。ヒールが高い靴は、つま先や足の前方に体重がかかりやすくなります。つまり、身体が前方に傾いた姿勢を正すために反り腰になってしまいます。
反り腰になるとどうなる?
慢性的な腰痛
腰部を反らす筋肉が過剰に働いてしまい、硬くなってしまいます。そこから血流が低下し、やがて腰痛につながってしまいます。
特に、仕事中など固定的な姿勢が続くことが、慢性的な腰痛の原因になります。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、神経の束である脊髄を保護する役割を持つ脊椎に変形が生じ、脊髄を圧迫する疾患です。
発症すると、足のしびれや腰部下肢の痛み、歩くことにより症状が増悪しやすい特徴があります。そのため、長距離歩くことも困難になります。つまり、腰椎の前弯が強くなることで、脊柱の変形によって脊柱の通り道である脊柱管が狭窄し、脊髄の圧迫につながり、様々な症状につながってしまいます。
反り腰チェック
まず、床に素足で立ち、壁からかかとを5cm程度離します。
この時に頭、背中、ヒップは壁にくっつけてください。次に、壁と腰とのすき間に、手を入れましょう。
反り腰のひどい場合は、こぶしが丸ごと入ってしまうこともあります。
骨盤が前に傾き、腰痛の原因になることも考えられます。

簡単ストレッチ
STEP1:四つん這いの姿勢になり、ゆっくりと背中を丸めましょう。
背中を丸めて、お腹がペタンコになるのを意識して5秒間、キープしてください。5秒経過後、ゆっくりと元の四つん這いの姿勢に戻りましょう。この流れを10回行なってください。反り腰が解消しやすくなります。
STEP2:床にあお向けになり、両膝を曲げましょう。
両膝を胸の前で抱えて、上下左右に体を1分間、揺らせてください。背中や腰の筋肉の緊張がほぐれて、反り腰を解消へと導けます。
STEP3:お腹の下に枕を入れてうつ伏せになり、両膝を後ろに曲げましょう
両膝を後ろに曲げたまま、左右交互に片側ずつお尻を5秒間引き上げてください。10回繰り返すことで太ももの筋肉が鍛えられて、腰が反りにくくなります。
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